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2005年08月31日

8月31日

■くろべいさんちで、キリ番ゲット
いつも仲よくしていただいている、くろべいさんのサイトで、キリ番11500をゲットしました。
キリ番って、密かに狙っているくせに、本当にゲットすると、自分の目を疑うというか、
「えっ?ホントに、この数字??」と、何度も見直して、ドキドキします。
宝くじで、高額当選すると、こんな感じなんだろうな。
落語で、そんなのがありましたよね。手元にあるくじと、必死に見比べる、という・・・。
鶴の千何百何番とか(笑)

話が脱線したので、元に戻して(^^;)
くろべいさんとのおつきあいのきっかけは、当時、同じ形の日記を使っていたことに加え、
ハンドルが、極めて似ていたこと、でした。
私は、「きるしゅ」の前に、「くろべえ」と名乗っていて、きるしゅに改名した直後は、プロフィールに、「旧HN くろべえ」と書き添えていたのです。それを見たくろべいさんが、お声をかけてくださって・・・・。それに、「くろべえ」は、「将来飼う犬の名前の候補」(笑)だったのを、自分につけていたわけですが、くろべいさんのサイトには、かつての愛犬のことを書いた、涙と笑いのすてきなお話のコーナーがあって、これは、犬つながり。
ご縁というものは、本当におもしろいものです。
くろべいさん、これからも、おつきあい、よろしくお願いします(*^_^*)
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2005年08月30日

DQ8もうひとつの旅路(12)船を求めて  その2

●トロデーン城図書館
やっとのことで、図書館にたどりついた一行は、「例の船」について書かれた本を探します。
ヤンガスは、「れいのふね」という本を一生懸命探し、ククールは、自分の近くの本以外は、
ハルの担当に押しつけ、いやはや、こんな調子で、本当に資料が見つかるのでしょうか。
それにしても、膨大な本の数。錬金レシピも、たくさん埋もれています。
探すのは大変だけれど、図書館は、宝物の宝庫で、ワクワクしますね。

さて、「荒野に忘れられた船」という本を見つけ、喜んだのもつかの間、結局、昔、この辺りが
海だったということしかわかりませんでした。うーむ、一筋縄ではいきません。

●イシュマウリさんに再会
と、と、と!どこかで見たことのある、窓の影が、図書館の壁に現れました。
願いの丘のてっぺんに現れた、イシュマウリさんち?へ続く、月影の窓です。
願いの丘と、トロデーンでは、まったく場所が違うのに、これまた、どうしたことでしょう。

ともあれ、イシュマウリさんと再びお目にかかります。
船の相談をすると、「大地に眠る海の記憶を呼び覚ます」ため、ハープをかきならしてくれます。
ところが、プチッ。弦が切れてしまったのです。
イシュマウリさん曰く、この仕事をするには、このハープでは、小さすぎる。もっと大きなハープが、
必要とのこと。「月影のハープ」というものが、この世のどこかにあることを教えてくれました。
ハルたちが、今まで立ち寄ったどこかにあるだろう・・・・と。
ええーーーっ、どこよ!(って、2周目なので、知っているのですけれどね)

●ハープを尋ねて三千里(寄り道、寄り道)
まずは、マルチェロ兄さんち(じゃなかった、マイエラ修道院)へ。
ここは兄弟バトルが見たくて(趣味わるっ・・・(^^;))、ククール先頭にしてみる。
と、「お前には用はない」とそっけない。
先頭をゼシカにして、再びたずねると、アスカンタからの書物に、そんなことが書かれていたと、
教えてくれました。二階からイヤミが大嫌いなゼシカですが、今回は情報を提供してくれたので、
ぐっと言葉を飲み込んだ様子です。

もう、わかってしまったのですが、ついでに、ゲルダさんちへ行ってみよう。
もちろんヤンガス先頭で入ります。
せっかく顔を出したというのに、ゲルダさん。
「あんたは、友達でもなんでもないんだ。さっさとお帰り!」。
そりゃあ、つれないお言葉ではないですか。本心は違うくせにっ!
そこをなだめて、ヤンガス、月影のハープのことを尋ねますが、ゲルダさんは知らないって。
「そうかい、すまなかったな。じゃあ、またな」のヤンガスの言葉に、ゲルダさん。
「またな、じゃないよ。このスットコドッコイ!」
あちゃー、スットコドッコイって。ゲルダさん、あんまりですよぅ・・・・・(>_<)

●ふたたび、アスカンタ城
パヴァン王に事情を話すと、あっと驚く仕掛け(水芸?)を見せられた後、宝物庫に案内されます。
が・・・・、中はからっぽ。盗賊に荒らされたあとでした。
パヴァン王は、盗賊討伐の兵を出すとか言っていましたが、ここでそれを待っていたら、DQではない。
はい、さっさと自分たちで、行きましょうね。

●もぐらもぐら
着いたところは、なにやら、ほのぼのとした雰囲気の洞くつ。
ここが、本当に、盗賊のアジトなのでしょうか。
ククールは、耳がよいのか、腐っても神官なのか(失礼)、ただならぬ気配を感じている模様。
「とてつもなくイヤな音がする。ドラゴンがうなっているような・・・・」
ええっ、ここに、ドラゴンがいるんですか?

洞くつを進んでいくと、もぐらたちが暮らしています。
なんだか、おびえているモグラもいます。
ボスの招集なんか、聞こえなかった・・・・とか言いながら、ふるえています。
ボスって何?その、ドラゴンのこと?

かなり迷いながらも、とうとう一番奥まで行きますと、そこには・・・・・・



●芸術スペシャル
でーーーーーーーん!
月影のハープを抱え、気持ちよさそうに歌っているのは、ドラゴンではなく、モグラのボス、
ドン・モグーラ。ドラえもんのジャイアンと良い勝負の歌声で、子分のモグラたちは、
耳がおかしくなりそう。もちろん、ハルたちも、耐えられません。
とにもかくにも、ハープ奪還のためには、戦闘開始。
くわ〜っ、子分のモグラたち、あんたたちを助けてやろうっていうのに、親分の方へ味方するんかい?
その親分。「芸術スペシャル」なる技をかけてきて、混乱混乱。モグラ子分も、混乱混乱。
ようやく、親分を黙らせて、やれやれ・・・・。
と、子分たちは、親分の命乞い。こちらは、ハープが手に入ればそれでよいのです。
はい、それでは、さようなら〜。

それにしても、ジャイアンばりのドン・モグーラ。姿形は、ジャイアンよりも、ドン小西に似ていると
言っていた友達がいたなぁ。確かに!モデルはそっちかな?ぷぷっ。


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170119再録:
「DQ8もうひとつの旅路」〜破天荒?せんちめんたるじゃーにー〜(12)
posted by きるしゅ at 23:30| Comment(0) | PS2版DQ8(2周目)[未完] | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

DQ8もうひとつの旅路(11)船を求めて  その1

●ポルトリンクから、てくてく・・・・
情報屋のダンナに教わったとおり、ポルトリンクから、がけづたいに西へ進みます。
ここは、トロデーン城に異変が起きた頃から、道がふさがれて、通れなくなっていた場所。
ようやく、道路復旧工事が完了したようです。

「なつかしいのう。この空 この大地すべてが過ぎ去りし時を思い出させる・・。
我が城 我が民ようっうっ。」トロデ王は、自分の国領へ戻ってきたわけですが、
城があんなことになってしまい、情けなくもあり、悔しいくもあり、無念の思い。
しかし、ヤンガスに落涙を指摘されると、「目からヨダレがでておるんじゃ」と、相変わらずの
強がりぶりです。
でもね、自分は魔物に、姫は馬に、城の惨劇を考えると、王様の無念さも、痛いほどわかります。
一日も早く、ドルマゲスをやっつけねば、気が済まぬぞい。

●情けはスライムのためならず
一行は、山の中へと進み、ククールは、「あーあ かったりぃ」を連発。
ちょっと、あんた、うるさいわよっ。
(おっと、いけない。ククのこと、かわいがってあげるんだっけ)

ようやく、山小屋に到着。一休みの前に、かたわらの井戸を調べます。
おお!王冠が落ちている。拾っていきましょう・・・・と、取れません。
「ぷるぷるっ、助けて!その王冠を ぼくから外してよう!」
ぷるぷるって、あんた、誰?
足元には、キングスライムの顔。
「井戸の上でぴょんぴょんしてたら、はまって出られなくなっちゃった」と言うのです。
か、かわいいー。井戸の上で、ぴょんぴょんしてた、ですと。見たかったなあ。
とにかく、助けてあげなくては。
王冠を、おもいっきり引っぱると、なんとスライムが8匹あらわれた。
王冠は、8匹が合体するための道具だったのですね。いやいや、びっくり。
「ありがとう。お礼にそれは、君にあげるよ。ぷるぷる」。
やたー。スライムに王冠もらっちゃった。さっそくかぶってみましょう。
あれっ、ハルはかぶれないんだ。ヤンガス用です。防御力もバッチリ。
ありがとう、スライムくんたち。大切にするよ。
スライムの王冠は、のちに、大変貴重な物を錬金するときの材料となります。
ハルたちは、いったい、何を作ることになるでしょうか。

●荒野の船
山小屋のがけの下には、荒野が広がっています。
遠くに見える、大きなものが、例の船、だというのでしょうか。
とにかくそばへ行ってみよう。と思ったのですが、どうやったら、下に下りられるの?
1周目の時も、散々迷ったのに、また下りられない。
うろうろした末、やっと、がけ下へ行くことができて、殺伐とした風景を進みます。

船は見つかったけれど、こんな陸地のまん中で、いったいどうしろと・・・。
トロデ王が言うとおり、ここは、トロデーン城図書館で、調べてみることにしましょう。

●その名は「ククにあやまりたい」
トロデーン城突入の前に、モリーさんから渡されたメモに載っている3匹のモンスターを
スカウトに行きました。
さっそく、モリーさんを訪ねると、建物の中へ通されました。
懐かしの、格闘場です。
まずは、モリーさんから説明を聞きますが、ぬあんと、ここで、サヴェッラ大聖堂の曲が
流れたのです。1周目も、サヴェッラへ行く前に、ここへ来たので、あの「パッパラパッパ」
の曲は、知らなかったはず。2周目って、やってみるものだなと、あらためて思います。

さて、チームの名前をつけることになりました。
モリーさん、たくさんの候補を並べてくださいましたが、丁重にお断りします。
1周目では、「にこにこバトルだん」と「ほのぼのいやしたい」でしたが、今回の旅、
2周目の最大の目的、ククールをかわいがる。1周目にあまりにも、ぞんざいに扱ったことを
謝りたい。このプレイヤーの気持ちを、受け取れよ〜、ククール!
チーム名は、すばり「ククにあやまりたい」。

ククールは“冷たい”眼差しで、きるしゅを見つめた。
きるしゅ、15ポイントのダメージ。すみませぬ、ぬ、ぬっ(>_<)

●トロデーン城
プレイヤーは、思いました。
ハルたちは、そもそも、トロデーン城から旅に出たというのに、どうして、城の間取りを
知らないのだろう。
柱が倒れて通せんぼされていたり、魔物がうじゃうじゃ出る中を、散々迷って、あやうく命を
落としそうになりながら、遠回りをして図書館へ行かなければならないのか。
魔法のカギがどこにあるのか、だって、王様はご存じのはずなのに、どうして教えて
くれないの?
DQだから、しかたないんですが。
エンディングにおいて、トロデーン城内を歩くことができるけれど、全館、くまなく歩くことは、
できなかったように思います。自分たちの城なのに、なんだか、ちょっと腑に落ちないなあ。


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170119再録:
「DQ8もうひとつの旅路」〜破天荒?せんちめんたるじゃーにー〜(11)
2005-08-30付けHPいちご・いちえDiaryによると、
結局、3月の時点からプレイは進んでおらず、
ライドンの塔のまま、らしい。
posted by きるしゅ at 23:00| Comment(0) | PS2版DQ8(2周目)[未完] | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

8月30日

■本当に久々のDQコンテンツ更新
ずーっと、ストップしていた「DQ8もうひとつの旅路」。旅路は、船を探しに行く前までで、
ストップしていました。実際の冒険は、ライドンの塔へのぼる手前まで、でストップ。
とりあえずは、ゲームが進んでいるところまでは、ちゃんと文章にしておこうと思っています。2周目は、「ククール優遇」が旗印なのです(笑)
以前に比べたら、ククールは、とても好きになってきているけれど、ひょっとしたら、
それは、ゲームとかけ離れたところで、妄想がふくらんでいるだけなのかな?
自分でも、よくわかりませんが(笑)
しばらくの間、少し、DQコンテンツが動いていきます。(でも、まったりですぅ)
posted by きるしゅ at 01:00| Comment(0) | HPいちご・いちえDiary | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月29日

8月29日

■「ドレミファソ」は難しい
フルートで、「魔笛より」(J.Andersen )を練習しています。楽譜の見た目には、どうという
ことのない中音域のドレミファソにもてあそばれています。
うまくいかない原因を考えつつ、奮闘。
ド→レの運指は、左右のタイミングがずれるとダメ。レ→ミは、テンポが上がるとダメ。
私の手は、薬指が長く、小指が短いので、レミがとても苦手なのです(T_T)
続きのミファソは、その前のレミのでき次第で、うまく行ったり行かなかったり。
くうぅ〜っ(>_<)でも、頑張ろうっと。
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2005年08月28日

8月28日

■図書館でハガレン
先日、新聞で「劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者」の記事を見て、おもしろそう
だなぁ、と思っていました。でも、コミックも、アニメも見たことがないので、見に行こう!
というところまでは、なかなか行かなくて。(というよりも、ひとりで見に行く勇気はない
ですよ・・・笑。ジブリものなら、見に行っちゃうけど)
まさか、図書館にマンガはないだろう、と思いつつも、検索したら、ありました。
わわっ、びっくり。ありがとう。I市立図書館(笑)
読んでみたらば、おもしろい。人気があるのは、十分うなずけます。続きも読みますよ。

借りてきた1巻

■花火
毎年、この地区のお祭りは、夏休み最後の土日。しめくくりに花火が上がります。
昨年まで、花火を上げていた場所は、宅地造成が始まったので、どこから上がるのかわからず、音がしてから、うちの中をうろうろして、あちこちの窓からのぞき歩いてしまいました。幸い、家にいながらにして、よく見えるところに上がってくれて、ラッキー。
ラストの、連続何連発は、本当に見事でした。これで、夏も終わりだなぁ。
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2005年08月27日

8月27日

■「へなのわがまま放題」様、お世話になりました
サイト内リンク集の、リンク切れチェックをしていましたら、
「DQプレーヤーに100の質問」をお借りした「へなのわがまま放題」のページがなくなって
いました。
私が最初に訪問した時点で、更新がストップしていたようでしたので、
管理人様には、お目通り叶わず、さよならとなってしまいました。
もとは、といえば、うちのDQコンテンツは、最初はこの100の質問のみ、でした。
それをきっかけにして、DQを語れるお友だちができ、今では、複数の方々と交流させて
いただいています。
すてきな出会いのきっかけをいただいた、原点のサイトでした。
ここで言ったところで、しかたないかもしれませんが、
「へなのわがまま放題」様、お世話になりました。そして、ありがとうございました(*^_^*)

※もしも、お引っ越し先など、ご存じの方がいらっしゃいましたら、教えてくださいませ。
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2005年08月26日

8月26日

■まほうのふエッ!? 連載終了
こんなに長く、このお話を書きつづるとは、思っていませんでした。
最初は、ほんの思いつきで第一話を書き、なんとなくおもしろくなってきてしまって、
あとは、この通り(笑)途中、お休みした時期もありましたが、描くのが面倒になったのは
一度もありませんでした。日記の中に割り込んで、「邪魔だなあ」と感じていらした方も
いらっしゃるかも・・・(>_<)ごめんなさい、でした。
連載は終わりですが、9月にオペラを見に行って、10月にM戸さんの「ザラストロ様」の伴奏をして、11月に「魔笛より」(J.Andersen )を吹いて。私の魔笛づくしは、まだ続きます。

(まほうのふエッ!?は、etc.の中の「魔笛」にまとめてあります。)
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まほうのふエッ!?【第二幕(その2)】(歌劇:魔笛)

【第二幕(その2)】

さて、再び、タミーノとパパゲーノ。
弁者と僧侶に導かれ、大広間の前にやってきました。まだまだ、沈黙の修行中、です。
今度は、合図のラッパの音が聞こえたら、自分たちで、次へ進むようにと言われました。
パパゲーノは、僧侶から、
「ここでしゃべると、神々が、こわーい雷で、罰を与えるぞ!」と念を押される始末。
(大丈夫なのでしょうか?なんだか、心配だなぁ。)



またふたりだけになると、しっかりと沈黙を守るタミーノに対し、パパゲーノは、つい口を
開きます。
「タミ〜ノ〜!そうずっと黙っていることないよ。それに、おいらたちは男同士なんだしさ。
それにしても、ここの人たちは、水の一滴だってくれやしないんだな。
ましてや、他のものなんてとうてい、ムリなんだろうなぁ」


すると、そこに大きな盃をお盆にのせた、たいそう、よぼよぼの老婆がやってきました。
「はーい、私の天使ちゃん!」老婆は、そう言って、パパゲーノにお盆を差し出しました。
「ええっ、盃だよ!お、おさけ、持ってきてくれたの?おいらのために?」
パパゲーノは喜んで、ぐいと飲み干しましたが、それはただの水でした。
なーんだ。お酒なわけないか。でも、まあいいや。退屈だし、おばあちゃん相手にひまつぶし
しようっと。

「ねえねえ、おばあちゃん、おいらの隣にすわりなよ。年はいくつなの?」
「はーい、18歳と2分っ」
(じゅ、じゅうはちぃ?・・・と、にふん??? 81の間違いじゃないの?)

「へえー。そんでもって、彼氏とか、いるの?」(こうなったら、からかっちゃおう)
「はい、そりゃあもう。」(おおっ、おばあちゃん、けっこうやるじゃん)

「で、彼氏はいくつなの?彼氏も18?」
「いえいえ、10歳年上なのよー」

「そりゃ、なかなか、だね!で、彼氏の名前は?」
「パ・パ・ゲ・ー・ノ♪」

「『パパゲーノ』、っていうの?そうなんだー、って、ゲゲッ!まじですか?」
あわてふためくパパゲーノに、老婆は、隣にピッタリとくっついて言います。
「そうよ、私の天使ちゃんっ!!!」

うわーん、やめてよー。パパゲーノは、その場から飛びのき、おそるおそる老婆に尋ねました。
「・・・お、お、おばあちゃん、なまえ・・・なんていうの・・・・?」
「わたしの・・・なまえは・・・・」
老婆が、答えようとした瞬間、激しい雷鳴がとどろき、老婆はあっという間に消えて
しまいました。

だから、言わんこっちゃない、といった顔つきで、タミーノが、手で合図をします。
パパゲーノは、ショックで腰をぬかさんばかり。
「ううっ、おいら、もう一言も・・・・しゃべ・・・らない・・・」



そこへ、三人のかしこい少年たちがやってきました。
それぞれ、金色の魔法の笛、銀色の魔法の鈴。そして、おいしそうなパンなどが入ったカゴを
手にしています。
「お二人の、重要アイテムは、お返しします。はいどうぞ。それから、よかったら、
これを食べてね。」
「タミーノさん、もうひとがんばり、だよ!」
「パパゲーノさんは・・・・、ちゃんと黙っててね」(また、釘をさされちゃいました)


少年たちが去っていくと、タミーノは、さっそく笛を取り、吹き始めました。
パパゲーノは、というと、さっそくパンをかじっています。
それに、水ではなくて、ワインまであるのです。
食べ物で口がふさがっていれば、おしゃべりする心配もなさそうです。

と、タミーノの笛の音にひかれて、パミーナがやってきました。
「タミーノ様、ここにいらしたの?神様は、なんて親切なのでしょう。
私をここへ導いてくださるなんて!」

ところが、タミーノは、ため息をつき、悲しい眼差しで、パミーナを見つめます。
だって、まだ、沈黙の修業は続いているのです。話すことはできません。
黙っているタミーノに、パミーナはがっかりして言いました。
「タミーノ様、どうして、お声をかけてくださらないの?もう私を愛してくださらないの?」
タミーノは、かぶりを振って(違うんだ、違うんだ!)と訴えますが、パミーナには通じません。

「ねえ、パパゲーノ。私はあの方に、何か悪いことをしたのかしら?どういうことなのか、
教えてちょうだい」
そう言われても、同じ沈黙の修行中のパパゲーノ。説明するわけにはいきません。
向こうへ行くよう、目で合図をしますが、やはりパミーナには通じません。
それどころか、パミーナはますますがっかりしてしまいました。

♪〜ああ、愛は消え失せてしまった。
喜びの時は、もう、私の胸に戻っては来ない。
ごらんなさい、タミーノ様。この涙は、あなたのために、流れるのです
あなたが、愛を感じないのなら、
やすらぎは、死の中にしか、ないのだわ。



パミーナが、その場から走り去ると、合図のラッパの音が聞こえました。
タミーノは、先へ進もうと、パパゲーノを促しますが、彼は、まだ食べ続けています。
無理やり引っぱっていこうとしましたが、てんでダメです。

「先に行っててよ。やっと自由になって、食欲もりもりなんだからさ。今食べなくて、どうするよ。
ザラストロ様の、六頭のライオンを、おいらにつないで追い立てたって、行くもんか!」
パパゲーノがむだぐちをたたいていると、なんと、本当にライオンたちが、出てきて
しまいました。パパゲーノは、びっくり仰天。
「ええーーーーーっ、た、助けて、神様ぁー、タミーノさまぁー!」

(まったく、しょうがないやつだなあ)
タミーノは、まほうの笛を吹きました。
すると、六頭のライオンたちは、おとなしく、どこかへ行ってしまいました。

「ああ、びっくりした。おいらがごちそうを食べ終わる前に、ライオンたちが、
おいらを食べ終わっちゃうところだったよ。でも、もう、行かなきゃ、だめだよねぇ」
しきりに目配せをするタミーノに、しかたなく、従おうとする、パパゲーノです。

また、合図のラッパが鳴りました。
(ほら、行かなくちゃ、パパゲーノ。ぼくは、行くからね)
タミーノは、パパゲーノを力ずくでひっぱります。
「そんなに急がなくても、おいらたちがフライにされるまでには、まだまだ時間はあるよぅ」




タミーノは、次なる場所へ、やってきていました。
まわりには、僧侶たちがたくさん並んでいます。ザラストロが、彼に声をかけました。
「王子よ、そなたの態度は、これまで男らしく、落ち着いたものであった。
これから先、そなたは、あと二つの試練を受けなければならない。
いまだ、パミーナへの気持ちに変わりなく、また、将来、賢い王になりたいと思うなら、
神々は、さらに、そなたをお守りくださるだろう。パミーナを、これへ」

パミーナが、その場に呼ばれました。
(ここは、どこかしら?おそろしいほど、静かだわ。ああ、タミーノ様はどこ?)
不安げなパミーナに、ザラストロは言いました。
「ここで、ひとめ、彼に会うがよい。彼は、最後のお別れを告げようと、ここでそなたを
待っているのだ」

なんということでしょう。
やっと会えたかと思えば、すぐに引き離され、話すらできず、ふたたび会った今、
「最後」のお別れだなんて。
「タミーノ様、あなたには、死の危険が待っていますわ」
「いや、神々は、私を守ってくださるだろう」
「でも、でも、私があなたを愛しているほど、あなたが私を愛しているのなら、
こんなに落ち着いてなんて、いられないはずだわ」
「信じてくれ、パミーナ。ぼくは、君が思うのと同じくらい、愛しているのだ」

すると、ザラストロが語りました。
「パミーナよ。、タミーノを信じるがよい。そなたたちは、また会うことができる。
だが、時が来た。今は別れなければならぬ。タミーノよ。急いで行くのだ。
また会おうぞ。」



一方、パパゲーノは、まだ外にいました。
途中まで、タミーノと一緒に来たものの、取り残されてしまったのでした。

「タミーノ!どこへ行ったんだよぅ。置いてきぼりにしないでよ。これからは、ちゃんと
一緒に行くからさぁ」
返事はありません。しかたなく、目の前の扉を開こうとしました。
すると、「さがれ!」と叫ぶ声がして、雷が落ちました。
「うへぇー、神様!おいらは、どこへ行けばいいんですかぁー」
先へ進めないなら、戻ってみよう、と、もと来た方の扉に手をかけると、また「さがれ!」
の声と共に、雷が落ちました。
「ううっ、戻ることもできないなんて。うわーん、おいら、ここで、飢え死にしちゃうのか。
もう、おなかがすいてきたよぅ。ああ、なんで、タミーノの、旅のお伴なんか、
してきたんだろう」


泣きべそをかいているパパゲーノの前に、弁者が現れました。
「これこれ、パパゲーノ。本来なら、お前は、罰せられて永久に地球の暗い谷底を
さまようことになるはずだったが、神様は、慈悲深く、お前の罰を免じてくださるのだ。
しかし、お前は、神に仕える人々の喜びは、決して味わうことができないであろう」

弁者の声に、パパゲーノは、ほっとしました。(とりあえず、助かったみたいだ)
そうなると、すぐに自分のペースに戻ってしまう、パパゲーノ。

「うん、まあ、神に仕える人の喜びは、どうでもいいよ。
とりあえず、今のおいらは、一杯のワインがあれば最高だね。」
「それだけで、よいのか?それでは、望みを叶えてしんぜよう」
と、不思議、不思議!なみなみとつがれたワインが出てきました。
「うはーっ、これは、すごいや!天国みたいだ。満足、満足。ああ、良い気分だなぁ。
でも、できれば、そうだな、おいらが欲しいのは・・・・」

♪〜娘ッ子か、カワイイ奥さんがひとり
パパゲーノは、欲しいのさ。
おいしい食べ物、飲み物があれば、この世は天国。
うっとりするような娘ッ子が
おいらを気に入ってくれたらなぁ。
その子が、キスしてくれたなら
おいらは、元気になっちゃうよ!


パパゲーノがつぶやくと、さきほどの、老婆が現れました。
「はーい、私の天使ちゃん!もしも、私に忠実を誓うなら、お前さんのカワイイ奥さんが
ぎゅーっと、抱きしめてあげますよ♪」

ええっ、また、あのおばあちゃんっ??パパゲーノは、イヤな予感がしました。
「お、お、おばあちゃん?おいらを慰めてくれるっていうんだね。あ、あ、ありがとうね。
で、でも、おいら、遠慮しておくよ。」
「そうかい?でも、ここでことわっちゃうと、お前さんは、後悔することになるかもしれないよ。
ここから、永久に出られないかも・・・・・?」
「なんだって?」
「そうさ。水とパンだけが、お前さんの食事さ。男友達も、女友達もなく、世間にも永久に、
さよならしないといけないのだよ。さあ、どうする、どうする?」

パパゲーノは、究極の選択を迫られました。
どうしよう。ザラストロ様が、用意してくださっている若くてカワイイ奥さんは?
でも、おばあちゃんに忠実を誓わないと、一生パンと水しか食べられないって・・・。
一生、孤独で過ごさなければならないって・・・・。
そんなの、絶対イヤだ。そんな暮らしをするくらいなら、おばあちゃんと一緒になった方が
ずっとマシだ。

「うん、おいら、おばあちゃんに忠実を誓うよ!」
パパゲーノは、必死の思いで、老婆にそう伝えました。
すると、驚いたことに、老婆は、とーってもかわいい女の子に変身しました。
その子は、パパゲーノと同じように、羽根だらけの姿をしています。

「パ―― パ―― パパゲーナちゃんっ!!!」

パパゲーノのテンションが、50上がった!

パパゲーノは、彼女に抱きつこうとしました。が、その瞬間、
「さがれ、娘よ。彼はまだ、お前にふさわしいものではない。さあ、こっちへ来るのだ。」
弁者は、そう言って、女の子を連れて行ってしまいました。
パパゲーノは、あわてて追いかけましたが、扉をぴしゃりと、閉められてしまいました。

ああ・・・。そんなぁ・・・・。せっかく、パパゲーナちゃんに会えたのに。
パパゲーノは、がっくりと、肩を落としました。




さて、ここは、小さな庭園。
三人のかしこい少年たちが、歌を口ずさんでいます。

♪〜やがて朝を告げるため、輝くのは太陽!
迷信は消え失せ、やがて賢い男が勝利を得ます。
優しい憩いよ、今一度、人の心へ帰りなさい。
そのとき、この世は天国となる・・・

「ねえ、あそこにいるのは、パミーナ姫だよ」
「でも、絶望に苦しんでいるみたい」
「ぼくたちが、なぐさめてあげようよ」

少年たちが、そう言いながら、パミーナに近づいてみると、なんと、彼女の手には、
夜の女王から渡された剣が!目はうつろで、ただならぬ気配です。

「ああ、この剣こそ、私の花婿なのね?お前は、私の悲しみを終わりにしてくれるのね?
私のあの方は、もはや、愛するものを捨ててしまうことができる。
そして、お母様、私はあなたのために、苦しんでいるのです。
この手にあるいとしい者よ、私はお前のものですわ!」

これは大変!パミーナは、自分に刃を向けようとしています。
少年たちは、あわてて駆け寄りました。
「おやめなさい!あなたの若者がこれを見たなら、彼は悲しみのあまり、死んでしまうよ」
「タミーノは、あなただけを愛しているよ」
少年たちの声に、パミーナは、ようやく正気に戻りました。


「なんですって?それでは、どうしてあの方は、私に話しかけてくださらなかったのでしょう」
「それは、今は言えません。でも、一緒に来てください。
そうすれば、タミーノさんが、どれだけあなたに心を捧げ、そのためには死をも
恐れていないかを、知ることができるでしょう。さあ、一緒に、行きましょう」
パミーナは、三人のかしこい少年たちに連れられて、タミーノのもとへ向かいました。



パミーナと少年たちがたどりついたのは、大きな二つの岩山があるところでした。
ひとつは、炎が燃えさかる火の山。もうひとつは、ごうごうと滝が流れ落ちる険しい山です。
そして、タミーノは、その前にいました。

鎧を身につけたふたりの男たちが、タミーノに言います。
「タミーノよ。この二つの山、火の試練と水の試練に耐えたときこそ、神の智恵を受け、
勝利を得るであろう。」
「ぼくは、死を恐れない。ただ、徳の道を進むだけです!」

タミーノが、一歩を踏み出そうとしたその時、パミーナが叫びました。
「待って、タミーノ様!」
振り返ると、そこには、パミーナがいました。
「ぼくは、パミーナと話をしてもよいのですか?」
鎧の男たちにそう問いかけると、彼らは言いました。
「さよう、話すがよい。そして、手に手を取って、この試練におもむくがよい」

やっと会えた!タミーノとパミーナは、しっかりと抱き合いました。
どんな運命であろうとも、もはや、ふたりを引き離すことはできないであろう。
たとえ、死すべき運命であろうとも・・・・・。

力を合わせ、タミーノと、パミーナは、一緒に試練を受けることになりました。

パミーナが仲間になった!



パミーナは、タミーノに言いました。
「私は、たとえどんなところでも、タミーノ様のおそばにいますわ。
私の愛は、タミーノ様を導きます。苦しみの中にも、喜びはあるのです。
そして、タミーノ様は、魔法の笛を吹いてくださいね。
この笛は、私のお父様が、千年の樫の古木から作ったのです。
稲妻が走り、雷鳴がとどろく嵐の日に、深い理由をこめられてできた、魔法の笛なのです。
それは、険しい試練の中、私たちを導いてくれるでしょう。」



鎧の男たちに見送られて、ふたりは、火が燃えさかる山へ入っていきました。
熱い風が吹き寄せ、息ができないほどです。
タミーノは、心をこめて、笛を吹きました。
パミーナは、タミーノに、ぴったりと寄り添い、ついていきます。
不思議なことに、タミーノたちの足元だけは、通り道ができて、先へ進むことができました。
こうして、無事に火の試練を終えました。

「やったぞ!」
「タミーノ様!」
ふたりは、無事を確かめ合い、抱き合って喜びをかみしめました。

しかし、よろこびもつかの間、もうひとつの試練が待っています。


今度は水の試練です。滝は水しぶきを上げ、水煙で辺りはよく見えません。
耳をつんざくような滝の音は、互いの声も聞こえないほどです。
タミーノは、祈りをこめて、魔法の笛を吹きました。
パミーナは、タミーノに、しっかりと寄り添い、ついていきます。
不思議なことに、ここでも、タミーノたちのまわりだけは、通り道ができて、
進むことができました。

やっとのことで、滝の岩山から出てくると、目の前には、門が開かれていて、
立派な神殿へと続く道が見えていました。

「ああ、神様!これこそ、あなたさまのお恵みなのですね!」


と、中から、僧侶たちの喜びの声が聞こえてきました。
「ばんざい。気高いふたりよ。危険に打ち勝ち、イシスの神の力は、そなたたちの
ものになった。さあ、神殿へ、入ってくるがいい」

こうして、タミーノとパミーナは、試練を乗り越え、僧侶たちの祝福に迎えられたのでした。
めでたし、めでたし・・・・・って?
何か忘れてはいませんか?そう!パパゲーノは、いったいどうしているでしょうか。




彼は、弁者に閉め出されてしまい、まだ、前庭にいるのでした。
もう、どうしたらよいか、わからない!!
パパゲーノは、自分のパンの笛を吹きつつ、叫んでいます。

「おーーーい!パパゲーナちゃーーーーーーーーーんっ!
おいらのカワイ子ちゃんは、どこへ行ったんだよぅ。ああ、だめか。返事はない。

なんておいらは、不幸なんだろう。そもそも、あんなに、ぺちゃくちゃ、おしゃべりしたのが
いけなかったんだ。それに、調子よくワインなんかもらっちゃって、そんでもって、
パパゲーナちゃんに出会ったりしたもんだから、おいらのちっちゃなハートは、
こげこげになって、こっちも痛けりゃ、あっちも痛い。

もう、パパゲーナちゃんに会えないなら、生きていたってしょうがないよ。
死んじゃえば、こんなつらい思いだってしなくて済むんだ。
ああ、もう、生きてなんかいられない!!」


思い詰めたパパゲーノは、手に縄を握りしめました。
「これを使って、おいら、この樹で首をくくって、樹の飾りになってやる!」
大変なことになりました。誰か止めてくれる人は、いないのでしょうか?
このままだと、パパゲーノは、ひとり、前庭の樹の飾りになってしまいます。


「ほんとに、誰もあわれんでくれないの?」
パパゲーノは、また、叫んでみました。でも、あたりは、しーんとしています。
「それじゃ、そろそろ・・・・。ん?あと、みっつ数えるまで、待ってみようかな」

パパゲーノは、パンの笛を吹きつつ、数え始めました。
「♪〜ピロロロロ〜  いーーーーーーーーーーち!」
誰も来ません。
やけくそになって、
「♪〜ピロロロロ〜  にーーーーーーーーーーーーーーーーーーい!」
やっぱり誰も来ません。
もう、半べそになって、
「♪〜ピロロロロ〜  さーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!」

「うわーん、やっぱり誰も来ないよ。もういいよ。おいら、この世におさらばするよ。
さようなら。つまらない人生だったな・・・・・」

手にした縄を木の枝にかけ、輪の中に首を入れようとしたその時、

「待って、パパゲーノ!命は、ひとつしかないんだよ」
三人のかしこい少年たちです。

「そんなこと言ったって、あの子がいないんじゃ、生きてたってしょうがないよ」
すっかりしょげかえっているパパゲーノに、少年たちは言いました。
「それなら、鈴を鳴らしてごらん?」
「それが、君のかわいい娘さんを、届けてくれるよ!」

そうだ、そうだよ。魔法の鈴のことを、すっかり忘れていた。
魔法の鈴よ、鳴り響け!おいらのカワイ子ちゃんに、会いたいんだっ。

♪〜鈴よ、鈴よ、鳴り響け。
おいらのあの子を連れてこい!

パパゲーノは、一生懸命に鈴を鳴らしました。ずっとずっと鳴らしました。
あたりに、澄んだ鈴の音が、広がっていきます。

「さあ、パパゲーノ。ふりかえってごらん!」
三人の少年たちの声に、パパゲーノが後ろを向くと、そこには、あの、かわいい、パパゲーナが
立っていました。

や、や、やったーーーー!パパゲーナちゃんだっ!!

パパゲーノは、スーパーハイテンションになった!


パパゲーノとパパゲーナは、うれしそうに、歌い踊ります。

♪〜パ、パ、パ、パ、パパゲーナ!
パ、パ、パ、パ、パパゲーノ!
キミは、おいらのカワイイ子になってくれるの?
あなたは、わたしの小鳩ちゃんになってね。
ああ、なんてうれしいことだろう。
もしも神様が、わたしたちの、ちっちゃなかわいい子供を贈ってくださるなら、
最初は、ちっちゃいパパゲーノ。
おつぎは、ちっちゃいパパゲーナ。
そしたら次は、パパゲーノ。
次はまたまた、パパゲーナ。
そしたら、ほんとに、すばらしい!たくさんたくさん、たくさーん!幸せがいっぱい!!

パパゲーノは、やっとやっと、愛しのパパゲーナちゃんとめぐり会いました。
よかった、よかった。


そのころ、夜の女王と三人の侍女たちは、モノスタトスに連れられて、神殿の奥深くへ入ろうと
していました。
あたりは、真っ暗。静かに、そっと、忍び込め。そっと、そっと、忍び込め。

「おっと、その前に、女王様。あんたの娘を、オレの嫁さんにくれるっていう、約束。
忘れちゃいないだろうね」
モノスタトスが、夜の女王に念を押します。
「ええ、もちろんですとも。約束は守ります。」夜の女王は、返事をしました。


モノスタトスが、声を押し殺して言います。
「しっ。なにやら、おそろしいざわめきが聞こえてくるぞ。かみなり?いや、滝の音か?
さあ、ここです。ザラストロがいるのは!」

「いよいよ、復讐の時が来ました。不意を襲うのですよ。さあ、ザラストロ、覚悟しなさい!」

夜の女王一同が、乗り込んでいこうとした瞬間、ものすごい雷鳴と稲妻、そして、嵐が
起こりました。
そして、あっという間に、彼らは、地底へと飲み込まれてしまいました。



その時、まばゆいばかりの太陽の光が、いっぱいに差し込んできました。
闇のベールは去り、明るい世界になったのです。

ザラストロは、宣言しました。
「太陽の光は、闇を打ち払い、邪悪な力をほろぼした」

あたたかい光。明るい世界。愛と友情につつまれ、タミーノとパミーナは、幸せいっぱい。
そして、パパゲーノとパパゲーナもうれしそう。

僧侶たちの歌声は、高く高く、響き渡っていきました。
♪〜ばんざい!清められし者たちよ。
オシリスとイシスの神よ、感謝いたします。
強きもの、清きものは、とわに栄えあれ。
美しき、叡智の王冠は、とわに輝く。


<おわり>

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posted by きるしゅ at 04:00| Comment(0) | 魔笛 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

まほうのふエッ!?【第二幕(その1)】(歌劇:魔笛)

【第二幕(その1)】

ここは、神殿の中。
ザラストロは、おおぜいの僧侶たちを前に、タミーノの今後のことを、皆に、はかろうと
しています。

「ここに集まってもらったのは、他でもない。
タミーノという20歳になる王子が、徳高き心を持ってパミーナを助けようとやって来ている。
彼の徳高き心は、夜のヴェールを自ら引き裂き、まばゆく光り輝く聖なる者に目を
向けようとしている。この者を、見守り、友情の手をさしのべたいと思うが、いかがで
あろうか」

そこに集まっている僧たちが、次々と質問します。
「彼は、正しい行いができる者でしょうか」
「沈黙を守れるのでしょうか」
「慈悲深い心は、持ち合わせているのですか」

ザラストロは答えます。
「それらすべて、彼は持ち合わせていることは、私が保証する。
たしかに、彼は、我々を非難した。もともとは、夜の女王に言い含められ、悪しき先入観を
持ってここへやって来たのは、事実だ。
しかし、彼自身が、叡智や理性を身につけたなら、先入観など消えてしまうに違いない。
やさしく、貞節なパミーナのために、神々は、タミーノを与えられたのだ。

私が、夜の女王、すなわち、パミーナの母親からパミーナを引き離したのは、そのためである。
あの女は、自分の凝り固まった考えのもとに、人々を惑わし、この聖なる神殿を滅ぼそうと
しておる。断じてそのようなことはさせられぬ。タミーノは、我らと固く結ばれ、
神に仕える者として、徳には報い、悪徳を罰することを知るべきなのだ」


そこで、弁者が述べました。
「偉大なるザラストロ様、あなたのお言葉は、大変よくわかりました。
しかし、その若者は、厳しい試練にたえられるでしょうか。私は心配なのです。
彼は、王子だそうですが、今まで、のほほんと暮らしてきたとしたら、苦しみに耐えきれず、
過酷な試練にうちまかされてしまう、などということに・・・」

それに対し、ザラストロは、
「いや、まず、彼は王子である前に、人間である。そして、イシス、オシリスの神々がついて
おられる。その心配は無用じゃ」
そこまで、ザラストロが推すタミーノなる者、手をさしのべるに値するであろう。
結論が出たところで、ザラストロは宣言します。

「タミーノと、その連れの者を、神殿前の庭へ導き入れよ。そして、弁者よ。
ふたりの者に、人間である我らの聖なる義務とは何であるか、神々の大いなる力とは
何であるかを、教え説くことを命ずる」

弁者は、ひとりの僧を従えて、準備をすべく、その場から立ち去っていきました。



タミーノとパパゲーノが、弁者と僧侶に連れられて、前庭へやって来ました。
あたりは、真っ暗やみ。遠くで、雷の音が聞こえます。
頭にかぶせられていた布は、取ってもらえたものの、ふたりの重要アイテム、魔法の笛と
魔法の鈴は、取り上げられてしまっています。
不安げなふたりをそこへ残し、弁者と僧侶は、立ち去っていきました。


「パパゲーノ?そこにいるのかい?こんなに真っ暗なことってあるのだろうか」
タミーノの声に、パパゲーノが答えます。
「おいらなら、ここにいるよ。しかし、この真っ暗なのは・・・ぎゃぁー!!」
突然の雷鳴に、パパゲーノは、叫び声を上げました。
「大丈夫かい?パパゲーノ。雷が恐いのか?」
「こわいわけじゃ、ないんだけど、背中がゾクゾクするんだよ。うわぁー!!」

また、雷鳴です。確かに雷は強く鳴っていますが、パパゲーノの怖がりようは、尋常では
ありません。
タミーノは、半ばあきれて言いました。
「おい、パパゲーノ。君、男だろう?」
「お、おいら、娘っ子の方が、よかったよぅ。うぎゃぁー、おおおおお!もう、だめだぁ」
雷鳴と、パパゲーノの悲鳴が、闇の中に、響き渡ります。


そこへ、さきほどの弁者と僧侶が、たいまつを持って戻って来ると、あたりが明るくなりました。

弁者は、タミーノに尋ねました。
「お前たちは、われらに、何を求めているのだ?そして、ここで何を得ようとしているのだ?」
「愛と友情とを」
「それにより、命を落とすようなことになっても、お前は良いのか?今なら、引き下がることも
できるのだぞ」
「はい、命など、惜しくはありません。叡智の教えが、私を勝たせてくれるでしょう。
パミーナという優しい姫を得るためには!」
「それでは、すべての試練を、お前は受けようというのだな」
「はい、すべてを」
タミーノは、試練を受けることになりました。

一方、僧侶は、パパゲーノに尋ねました。
「パパゲーノ。お前も、叡智を得るために、戦うのか?」
「えー、おいら、そんなのめんどくさいよ。ただ、おいしいものをおなかいっぱい食べて、
ゆっくり寝られれば、それでいいんだ。えいちなんかいらないよ。どっちかっていうと、
えっちの方がいいな、カワイイ奥さんかなんか、いてさぁ」
「これこれ、何を言うか。我らの試練に耐えられなければ、それも叶わぬぞ」
「試練って、いったい何をするんですか?」
「われらの掟に従い、死をも恐れず・・・・」
「ほんじゃ、おいら、独身でいいや」

「ザラストロ様が、お前のために、若くてかわいい娘を預かってくださっているとしても、か?」
「若くて、カ・ワ・イ・イ!?」
「その子の名前は、パパゲーナ!」
「パ・パ・ゲ・ー・ナ ちゃんっ!?」

パパゲーノのテンションが、20上がった。

「うはー、わくわくするなぁ。おいら、その子に会ってみたいよ」
「会うことはできるが、時が来るまで、その娘とは、ひとことも口をきいてはいかんのだ。
どうだ、ガマンができるか?」
「そりゃあもう、おいら、頑張っちゃうもんね」
というわけで、パパゲーノも、試練を受けることになりました。


神々からふたりに与えられる沈黙の試練。
沈黙を守れば、幸せが待っている。
だが、女の人とひとことでも話せば、それでおしまい。
タミーノも、パミーナ姫に会うことになるが、絶対にものを言ってはならぬ。
これが、試練の始まりなのでした。




弁者と僧侶がいなくなると、そこはまた、闇の中。
タミーノとパパゲーノは、沈黙の試練の最中です。

「おーい、明かりを持ってきてくれよー。真っ暗闇は、いやだよぅ」
ぶつぶつ言うパパゲーノを、タミーノはたしなめます。
「がまんするんだ、パパゲーノ。それが、神様のおぼしめしなのだから」


しばらくすると、突然、女たちの声が聞こえてきました。
なんと、夜の女王に仕える侍女たちがやってきたではありませんか。
しかも、夜の女王本人も一緒にこの神殿へ忍び込んできたというのです。

マリィ「どうしたの?あなたがたが、こんな所にいるなんて」
ミリィ「けっして、けっして、もうここから出られないわ。タミーノ、あなたは死ななければ
ならないのよ」
ムリィ「パパゲーノ、お前は、もうダメだわ」

もうダメ、と言われて、パパゲーノはパニくってしまいました。
「いやだ、いやだ、あんまりだよぅ。おいらたち、もうだめだってぇぇぇぇぇ!」
「だまるんだ、パパゲーノ。女の人としゃべってはいけないという約束だろ」
パパゲーノのおしゃべりを止めようとするタミーノをよそに、パパゲーノは、ついつい
侍女の言葉に反応してしまいます。

「タミーノ。あなたは、もうダメだわ。
ここの坊さんたちの間違った考えを、聞き過ぎてしまったのです。あの人たちのいうことなど
真に受けると地獄に落ちると、女王様もおっしゃっておいでです」
「そりゃあたいへんだ。女王様が?あわわ、タミーノ、ど、ど、どうしようーーー」
ますますパニくっているパパゲーノに対し、タミーノは毅然として言います。
「何度言ったらわかるんだ。女王様の言葉だろうがなんだろうが、ここでは、しゃべっては
いけないんだ。パパゲーノ、自分の義務を考えて、かしこくふるまうんだっ」
タミーノとパパゲーノは、しっかり口をつぐみました。

しかし、侍女たちもあきらめません。

ミリィ「タミーノ?どうしてあなたは、話をしないの?」
ムリィ「パパゲーノも、しゃべってくれないのね。ほら、話なさいよ!」

またしても、パパゲーノは、誘惑に負けてつい、言葉を口にします。
「おいらだって、しゃべりたいんだけど・・・」
すかさず、タミーノが、「しっ!」
「しゃべったら・・・だめなんだよぅ・・・」
「おしゃべりがやめられないなんて、君の恥だぞ、パパゲーノ」
タミーノの必死の声に、パパゲーノも口をへの字に曲げて頑張ります。

その様子を見て、
マリィ「あきらめたわ。もう行きましょう。この人たちは、あてにならないわ」
ミリィ・ムリィ「そうね、この人たちは、おいて行きましょう」

三人の侍女たちが、立ち去ろうとしたその時、僧侶たちの叫ぶ声が聞こえてきました。
「聖域が汚された。そこなる女ども、地獄に落ちるがいい!」
稲妻とともに、ものすごい雷鳴がとどろき、二つの雷が落ちました。

侍女たちは、その場から地底へと消え去り、パパゲーノは、床にひれ伏しています。
「ああ、助けて、助けて、助けてーーーーーーー!」




ふたたび、弁者と僧侶がやってきました。僧侶の持つたいまつが、あたりを明るく照らします。
弁者は、タミーノに告げます。

「若者よ、よくやった。お前の男らしい毅然とした態度が勝利を得たのだ。
しかし、まだまだ厳しく危険な道を歩まねばならぬ。だが、お前は神々の助けにより、
終えることができるであろう。澄み切った心を持って、遍歴を続けるのだ。
さあ、一緒にまいろう。」
タミーノは、また、頭から布をかけられ、目隠しをしたまま、導かれていきました。

一方、こちらは、まだ床に倒れ込んでいるパパゲーノ。僧侶が声をかけます。

「これ、起きなさい。お前は何をしているのだ?」
「ううっ、おいら・・・・気を失って倒れているんだよぅ」
「まったく、しょうがないやつだな。おい、起きろ!しっかりするのだ。男らしくっ!」
パパゲーノは、ふらふらと立ち上がりながら言いました。
「でも、どうしておいらが、こんなひどい目にあわなければならないんだよ。
神様たちは、おいらに、パパゲーナちゃんを決めてくださっているんでしょう?
すんなりくれればいいのにさ。
その子を手に入れるのに、なんで、たくさん危ない目にあわなくちゃいけないんですか?」
僧侶は、けんもほろろです。
「そんなことは、自分で考えなさい。お前を連れて行くことだけが、私の役目なのだ。
はいはい、これをかぶって」
パパゲーノも、頭から布をかぶせられ、僧侶に連れて行かれました。

「あーあ、こんなにあちこちふらふらしてるんじゃあ、パパゲーナちゃんも、どっかへ
逃げちゃうよぅ・・・」




ところで、パミーナは、どうしているでしょう。
タミーノとやっと会えたのに、すぐに引き離されてしまい、またひとりぼっちになっていました。
庭園のあずまやで、悲嘆に暮れていたパミーナですが、いつしか疲れ果てて、眠ってしまって
いました。

そこへやって来たのが、あのモノスタトス。
「ちぇっ、なんでオレが、あんなおしおきを受けなきゃならないんだ。
まあ、まだ歩けるだけ良しとするか。あの娘を目の前にして、平然としていられるわけ
なかろうが。へへっ、誰も見てねえな。あの時は、へんてこな鳥のやつにじゃまされたが、
今度こそはうまくやってやろうじゃないか。キスぐらいしたって、バチはあたらねえだろうよ。
空のお月様よ、ちょっとの間、キスする間だけ、隠れてくれねえか?」
ぶつぶつつぶやきながら、モノスタトスは、忍び足で、パミーナに近づきます。

もう少しで、手が届くというところまで、近づいたとき。
雷とともに現れたのは、夜の女王。
「さがりなさい!」


その声に、パミーナは目を覚ましました。
「ああ、神様! ??? ああ、お母様、わたしのお母様!」
「私が、お前を助けるように頼んだ、あの若者はどこにいるのです?」
夜の女王の問いに、パミーナは答えました。
「タミーノ様は、神に仕える人たちに、身を捧げました」
その言葉に、夜の女王はうちふるえました。
「あの若者が、神に仕える者たちの仲間になったというのですか?
不幸な娘よ、お前は私から、永久に奪い去られてしまったのですね」

(タミーノ様があの方たちの仲間になることが、お母様と私を引き裂くことになるなんて?)
母を慕う気持ちと、タミーノを思う気持ちの間で、ゆれ動く中、意を決してパミーナは言います。
「お母様、私を守ってくださるのなら、すぐにここから逃げましょう。」


ところが、夜の女王の口から発せられたのは、次の言葉でした。
「私はもう、お前を守る力など、残っていないのですよ。
お前のお父様は、七重の太陽の環のもと、長い間この世界を支配してきました。
しかし、亡くなる少し前、大切な七重の太陽の環を、あろうことか、ザラストロに渡してしまった
のです。今、力を持っているのは、あの男、ザラストロ・・・。

お前のお父様は、最期の時、『今まで、私がしてきたように、これからは、ザラストロが
支配するであろう。もうこれ以上、言うことはない。なまじ、女の考えでよけいなことは
するでないぞ。
お前のつとめは、自分の娘と賢明な男の導きにゆだねることだ』と言いました。
でも、そんなことを私が承知するものですか!私こそが、次なるこの世界を・・・・」


(お母様とザラストロ様は、敵対していらっしゃる。タミーノ様は、今は、ザラストロ様のもとに。
私は、いったいどうしたら?)

パミーナは、不安な面持ちで聞きました。
「それでは、タミーノ様と私は、もうこれっきりになってしまうのでしょうか?」
「これっきり、これっきり、もう、これっきりぃーですかぁーって、なにを歌わせるんでしょう、
この子はっ。エエ・・・コホン・・・。夜が明ける前までに、お前があの若者を説得して、
逃げ出さなければ、彼は、僧侶たちのものになってしまうのです。
そう、お前のものにはならずに。」
「でも、愛するお母様。タミーノ様を、神に仕える人として、愛してはいけないのですか?
お父様ご自身も、神に仕える方たちと仲良くされて、いつもあの人たちのことをよろこんで
お話しされたり、ほめていらっしゃいました。それに、ザラストロ様は、本当に有徳の方ですわ。」

それを聞いた夜の女王は激怒しました。
「なんですって!私の娘であるお前が、あの野蛮な男の弁護をするというの?
それに、カタキのザラストロと手を組んで、私の破滅を狙っているような男を愛するというの
ですか?」

夜の女王は、短剣を取り出しました。
「ごらん、これは、ザラストロを倒すべく、磨かれたもの。お前は、あの男を殺すのです。
そして、太陽の環を、この手に取りもどすのです!!」

♪〜地獄の復讐が、心の中に
死と絶望が、私のまわりに
お前によって、ザラストロが死の苦しみを感じないのなら
お前は、もはや、私の娘ではない!
永遠に見捨てられ、打ちくだかれる。
聞くがよい、復讐の神々、聞くがよい、母の誓いを!


夜の女王は闇に消え去り、パミーナの手には、短剣が残されました。
「私には、できません。ザラストロ様に剣を向けるなど・・・。
でも、そうしなければ、お母様は私を勘当しておしまいになるわ!
神様、どうしたらよいでしょう!!」

「オレに任せねえか、お姫様?」
それまで、隠れて様子をうかがっていたモノスタトスが現れ、パミーナの手から、さっと短剣を
取り上げました。
「悪いが、話は全部聞かせてもらったぜ。お前の命も、お前のおっかさんの命も、今はオレの
手のうちにあるってことさ。オレが一言でも、ザラストロに言おうものなら、お前たちはここから
生きて出られることはない。お前とお前のおっかさんを救う方法はただひとつ。
オレを好きになりゃ、いいのさ」

パミーナは、恐怖にふるえました。(ああ、神様!なぜ、こんなことに・・・・)
しかし、決心して答えます。「それはできません。私の心は、タミーノ様に捧げたのですわ。」
それを聞いたモノスタトスは、激しく怒り、パミーナの手をつかみました。
「そんなことは、どうだっていいんだ。オレを愛すると言うか、死ぬか、どっちかしか、ねえんだよ」

乱暴に怒り狂っているモノスタトスに、パミーナはキッパリと言いました。
「どうしても、いやですっ!!」
「それなら、死ぬんだな!」モノスタトスが、怒鳴り声を上げた瞬間、目の前に、ザラストロが
現れました。

「ザラストロ様、この者たちは、あなた様を殺そうとしているのです。ですから、わたしが・・・・」
あわてふためいて、言い訳をするモノスタトスに、ザラストロは言いました。

「私は、よく知っているのだ。お前が、いかに腹黒いかということを。
本来なら、お前のたくらみを罰するところだが、今は、もっと重要な問題がある。
ここでお前が罰せられずに済むのは、あの女の悪い行いのためなのだぞ。
早々に、立ち去れ!」

その場を追い払われたモノスタトスは、つぶやきました。
「娘の方がダメなら、母親の方に当たってみるとするか・・・・」


パミーナは、ザラストロに懇願しました。
「どうか、お母様を罰しないでください!お母様は、私がいないことを悲しんで・・・」
ザラストロは、静かに語ります。
「私はすべてを知っておる。そなたのこと。そして母親の復讐心のこと。
そなたの母は、罰せられなければならず、そたなはそれを見届けなければならぬ。
だが、天はあの王子に、志を遂げる勇気と忍耐力を与えてくれよう。
そなたたちには、やがて幸福がやってくる。その時、そなたの母は恥じ入って、
自分の城へ戻ることとなろう。」


<<第一幕(その2)  ●第二幕(その1)  第二幕(その2)>>
posted by きるしゅ at 03:00| Comment(0) | 魔笛 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする